新聞・テレビなどで、「耐震診断」とか「耐震補強工事」などの記事を目にする事が多くなっています。 現在なぜ 「耐震診断」・「耐震補強工事」が叫ばれているのでしょうか?
1891(明治24)年の濃尾地震から1995(平成7)年の阪神・淡路大震災迄の104年間に、死者が300人を超える地震は13回も起きています。
日本が地震国である事を、ほとんどの日本人は理解しているはずなのに、なぜ地震の被害を繰り返しているのでしょうか。
先日静岡市で地震がありました。
その報道を見ていて「あれぇ!」と感じた事がありました。室内の倒れた家具の下敷きになり負傷した人や、家具・テレビなどの倒壊の多かった事です。
あれほど東海地震の対策や家庭での備えが、他の地域よりも敏感と思われていた地域の人でさえ、無防備な人の多かった事にビックリしました。
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● いつ来るか分からない地震に対して、緊張感が持続しない。
● 殆どの日本人は地震の恐怖を体験していない。
● 地震に対する認識不足
また、木造住宅自体が抱える問題もあります。在来木造住宅は、その安全性を設計者や施工者の技術力に依存してきた歴史があります。
1981(昭和56)年には新耐震設計法が導入されましが、これも安全性を十分に確保できているとはいえない状況でした。
そして、2000(平成12)年に建築基準法が改正され、耐力壁のバランス配置、継ぎ手・仕口の仕様などが補強され、現在に至っています。
つまり、2000(平成12)年以前の住宅は検証して、足りないところを補強する必要があります。
家の寿命は30年しかないと思っている人がいますが、確認申請の許可を受けている現在の木造住宅は、50年はおろかそれ以上の寿命があります。
ですから、手入れさえ怠らなければ、いつまでもりっぱに住めます。